2018 「触感博士が梶原にやって来る!」 三原聡一郎+仲谷正史 in 五領

写真:仲川あい

触覚は、視覚・聴覚・味覚・嗅覚とともに五感のひとつですが、触感はどういう仕組みで感じられているものなのか、実はまだよくわかっていません。 目、耳、鼻、舌といった他の感覚部位を考えると、触覚はそれらも含んだ皮 膚全体で感じられ、他の4つの感覚とも密接に関係しています。細やかに感 じる為に目を閉じて触るしぐさ。辛かったカレーが冷たくなった時の味。自 分の身体がしびれて触覚が麻痺した時のボリューム感。何気ない出来事にも 触覚から考えると興味深い不思議がたくさんあります。
本企画では、春・夏・秋に「触感」を通じて梶原で四季折々の自然を捉えるワー クショップを行なってきたアーティストの三原聡一郎氏と共に、「触感普及活 動テクタイル」の共同研究者である触覚研究者の仲谷正史氏をコラボレー ターに迎え、近年特に注目を集めるこの分野の現状を基に、身近にある触感 体験をまじえたトークを行ないました。

開催日|2018年1月27日(土)
会場|たけのこ文庫 [梶原1-5-13]

アーティストプロフィール

三原聡一郎 Soichiro Mihara

1980 年生まれ。京都府八幡市在住。情報科学芸術大学院大学卒業。音、 泡、放射線、虹、微生物、苔など多様なメディアを用い、世界に対して 開かれたシステムを芸術として提示している。山口情報芸術センター [YCAM] 在職中から、未来の芸術への可能性としての触覚に注目し「触 感普及活動テクタイル」でも活動中。『触楽入門』(朝日出版社)共著者。 2017年度はブラジルのアマゾン、フィンランドの北極圏、韓国の鉄腹 にてアーティスト・イン・レジデンスに参加した。
https://mhrs.pb.studio/

仲谷 正史 Masashi Nakatani

1979 年生まれ。島根県出身。2008 年、東京大学大学院情報理工学系 研究科博士課程修了。民間化粧品会社において触感評価技術の開発に関 わったのち、アメリカ・コロンビア大学にてメルケル細胞の生理学研究 に従事。現在、慶應義塾大学環境情報学部准教授。J S Tさきがけ研究者。 教務・学務の傍ら、2007年に立ち上げた「テクタイル」の活動を通じ、 触感デザインの普及にも携わる。テクタイル名義の共著書に『触楽入門』
(朝日出版社)と『触感をつくる――《テクタイル》という考え方』(岩 波科学ライブラリー)がある。
http://www.merkel.jp

平成29年度芸術文化魅力育成 プロジェクト「Osaka Creative Archipelago」

[主催]芸術文化魅力育成プロジェクト実行委員会(大阪府、大阪市)
[企画・運営]一般財団法人おおさか創造千島財団
[協力]たけのこ文庫、旧安田邸、高槻井戸端ダンスプロジェクト実行委員会