「アーティストの薮内美佐子さんと、みなさん独自の地域の物語を一緒につくりませんか?」
このような呼びかけにこたえて参加してくださった五領地区のみなさん、京都精華大学「芸術実践と人権」の受講生のみなさんが、ワークショップを通じて創作したのが『五領の声』です。
全3回のワークショップと自主稽古や通し稽古を重ねて、みんなで創作した物語を五領の子どもたちに届けました。
(『五領の声』ができるまで)
第1回 「お話づくり」
9月1日 上牧町公民館 [上牧町1丁目3]
薮内さんが用意した「主人公カード」「エピソードカード」をもとに、次のような手順で物語をつくりました。
さらに薮内さんが各グループが作った物語をつなげて、物語『五領の声』となりました。
第2回 「道具づくり」
9月7日 上牧町公民館 [上牧町1丁目3]
薮内さんが脚本化した『五領の声』の配役を決めます(大体、エピソードを考えた方がその役をやりました)。シーンを思い浮かべながら、みなさんの創意工夫で蟹やレンコンや唐辛子などの小道具を作りました。上演で登場していた宇宙船は、透明のゴミ袋やポリ袋の端を切り、セロハンテープでつなげました。布団乾燥機で空気を入れて膨らませます。
第3回 「練習」
9月29日 上牧町公民館 [上牧町1丁目3]
脚本に従ってパフォーマンスの稽古をしました。セリフはアドリブも歓迎です。
薮内さんが、劇中で奏でるヨシ笛用の音楽も作ってくださいました。
本番までの通し稽古は別日にもう1日やりました。
子どもたちにプレゼントがあると良いねという声があり、薮内さんの作った”トリさん”を手分けして作りました。”トリさん”の支柱には鵜殿のヨシを使いました。
第4回「発表」
10月31日 五領幼稚園 [五領町12-1]
五領幼稚園とピッコロ保育園の園児たちの前で上演しました。
「おめでとう〜」のセリフを、いつのまにか園児のみなさんも一緒に言ってくれていました。
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『五領の声』
脚本|薮内美佐子、ワークショップ参加者のみなさん
出演|伊賀久美子、井上トキ子、井畑知子、岩井遥、内山幸子、緒方江美、岡崎義子、幸谷隆資、幸谷礼子、寺田容子、永津松子、村井正和、能田輝子、廣橋美侑、安田千明、薮内美佐子、和田弘子
音楽|薮内美佐子
映像|加藤文崇
記録写真|仲川あい
美術家、パフォーマー。絵画、アニメーション、編みもの、詩などによる創作活動を行う。1984年よりdumb typeに参加し舞台に関わる。また、ワークショップを通じた創作・展示の活動としては、大阪・Breaker Project(2014-2015)や「HAPPY SPOT NARA2014–2015アートクル!ドキュメント」がある。